静香の旦那はこの辺じゃ有名な弁護士だ。
時々メディアに取り上げられるほどの知名度があるし、その実績も申し分ない。
とりあえずあとのことは優秀な彼に任せるとして、そしてその後の問題は……
「っ……いいんですか?こんなことしてっ!うちとの合併話がなくなれば先生のお父さんの会社だってそれなりの損失が出るんですよ!?」
苦し紛れの悲痛な叫び。力尽き、その場に座り込んでしまった彼女にはもう何の説得力もない。
「ああ、そうだね」
「そうだねって……」
そんなことは最初から分かりきってたことだ。
彼女の会社を訴えるってことは少なからずそう言うことで。
親父の会社の経営に大きな支障が出るのは十分承知の上のことだ。



