「そのままの意味だよ。そこに記載されてる被害者のCさん。実は俺の大事な患者さんなんだよね?」
「えっ……」
「今、彼女は必死で戦おうとしてる。自分のため、そして被害にあった他の社員の人達のためにね。だから俺も応援しようと思ってさ」
パサリ……
そこまで言って、彼女が持っていた書類を力なく落とす。そして後ずさりするように一歩下がった瞬間
「嘘よ!そんなのでたらめよ!!」
そう言って彼女が俺に向かってキッと睨む。
取れかけの化粧が目の下に真っ黒に染まり、いつもの彼女からはとても想像もつかないぐらいの歪んだ顔が悲鳴を上げた。
「酷い!こんなの信じない!!人の会社のことをこんなふうに詮索するなんて、やり方が汚いじゃないですか!!」
「……汚い?それを言うならこっちのセリフでしょ?人の周りを散々うろちょろ嗅ぎまわったりして、むしろそっちの方が悪趣味だろう」
たとえ親父から仕掛けられたことだったとしても、それを笑って許せるほど俺はできた人間じゃない。



