「――けど、最近それもあやうかったんだよね?
ここのところマスコミにしつこくつけ回さられて、必死で誤魔化そうと焦った矢先。俺との結婚話が持ち上がりこれは使えると思ったんじゃない?」
そしてそのまま友人である親父の会社と提携し、マスコミの興味の矛先をそっちに移そうとした。
世界の椎名グループと日本のトップ企業の神崎グループが合併。となればそれは見事に大きな話題になるのは分かり切っている。
そしてその息子の俺と彼女が結婚となれば尚更――
「――ふっ、上手いこと考えたよね。けどご愁傷様。そう簡単にはいかないよ。これ、俺がマスコミと警察にばらまいたらどうなると思う?」
「!? 先生!!」
「……て、もう遅いけど、近いうち神崎修造宛てに「告訴状」が届くと思うから覚悟しといたほうがいい」
「えっ?それってどういう……」
顔面蒼白になった彼女がゴクリと息を飲む。
俺はふっと笑い、追い打ちをかけるように冷たく見下ろした。



