甘い体温②・後編・


「――けど、最近それもあやうかったんだよね?
ここのところマスコミにしつこくつけ回さられて、必死で誤魔化そうと焦った矢先。俺との結婚話が持ち上がりこれは使えると思ったんじゃない?」



そしてそのまま友人である親父の会社と提携し、マスコミの興味の矛先をそっちに移そうとした。


世界の椎名グループと日本のトップ企業の神崎グループが合併。となればそれは見事に大きな話題になるのは分かり切っている。


そしてその息子の俺と彼女が結婚となれば尚更――



「――ふっ、上手いこと考えたよね。けどご愁傷様。そう簡単にはいかないよ。これ、俺がマスコミと警察にばらまいたらどうなると思う?」


「!? 先生!!」


「……て、もう遅いけど、近いうち神崎修造宛てに「告訴状」が届くと思うから覚悟しといたほうがいい」


「えっ?それってどういう……」



顔面蒼白になった彼女がゴクリと息を飲む。


俺はふっと笑い、追い打ちをかけるように冷たく見下ろした。