甘い体温②・後編・


意味深に笑い、真っ赤に腫らした瞳に問いかける。



「神崎修造……君のお父さん。表向きはやり手の社長を気取ってるようだけど、実際蓋を開けてみれば中身はけっこうスカスカなんじゃない?」



「ど、いう意味、ですか?」



目の前の表情が動揺で揺れる。


俺は見透かしたように口元を上げ、問いただすようにこう言った。



「別にそのままの意味だよ。うまいこと誤魔化してるようだけど、会社けっこう色々と問題を抱えてるよね?」



会社というより、神崎修造……

神崎修造イコール




「女性の敵……
そう言ったらちゃんと分かる?」



そうポツリ呟いた俺に、今までにないぐらいに彼女の瞳が大きく開く。


きっと、この単語で言いたいことはちゃんと伝わったはず。


案の定……、ハッと勢いが弱まっていく彼女に確信の笑みを隠せない。