甘い体温②・後編・


「せんせっ……」


「しっかし、よくこんなの撮れたね?偶然にしてはずいぶん都合のいい撮り方だじゃない?」


「そんなことっ……」



俺を見て、彼女が少し動揺したように口をはさむ。



「違う?」


「ち、がいます」


「ふ~ん、そう。まぁ、いいや。じゃあちょっと話を変えようか?」



そう言って俺は目だけを細め、携帯の画像を彼女にそっと指差した。



「これ、親父のホテルだよね?この日、ここには親父に呼ばれて?」


「え?あ、はい。そうですけど……それが何か?」



画面の右端に映るとても馴染みのあるシャンデリア。


そして、見覚えのあるロビー。


ここは間違いなく親父のホテルで。


そしてそんな所に果歩の姿があるってことは、きっと俺が予想する最悪な結末を物語ってるってことだ。