真っ直ぐ見据えた俺に彼女が一瞬息を飲んだのが分かった。
だけど…
「もう、無視するなんて酷いじゃないですか!いくら私が嫌いだからって、そんなあからさまな態度しないでくださいよ!」
彼女の指が俺の手をぎゅっと握る。
……今、自分の置かれている立場を分かってるんだろうか?
俺は落胆し、そんな彼女を鋭く見つめる。
「もう、俺に構わないって約束したんじゃなかったっけ?」
「え?」
「約束、したよね?こんなふうに待ち伏せするなんてルール違反じゃない?」
イライラが込み上げてくる。
これ以上話すのも面倒で、腹立たしい。
俺は彼女の手を払い、院長室のドアを少し強めに開けた。
「ちょっ、せんせっ……」
「話すことは何もない。分かったら今すぐ帰りなさい」



