「ご、ごめんなさい!」
そして深々と謝罪の言葉がかけられる。
緊迫した空気に、とてつもない喪失感ーー…
「三月さん、本当はもっと早く言うつもりでした。体の異変のこと、お、お腹の赤ちゃんのこと。……でも、言えないって、ずっと相談を受けてて……」
「じゃあ、全部本当のことだって思っていいんだよね?」
「…はい……」
うっ……と顔を覆った彼女が、まるで全ての感情を吐きだすように声を上げた。
「はっきりと妊娠に気付いたのはちょうど先生が事故にあった日でした。あの日、三月さん本当は先生にちゃんと言おうとしてたんです。……けど、先生が入院してそれどころじゃなくなっちゃって……」
「………」
ああ、そうか。
だからあの日……
珍しく俺に会いたいなんて……。感情的に泣きながら言ってきたあの日。
ちょうど果歩の様子の異変に気付いたのも、今思うとあの日からだったかもしれない。



