ぎゅと手を掴まれて、私は慌てて首を振る。
「や、やだっ!」
それだけは嫌だ!
ここで帰ったら何のために私がここまでしたのか分からない。
何のためにこんな思いをしたのかも!
「じゃあ、そのお腹の子供はどうするんだよ?………まさか、本気で一人で育てるっていうんじゃないんだろうな?」
そ、れは……
「その、つもりって言ったら?」
「………」
直輝の顔が険しくなる。
きっと私の言葉を聞いて心底呆れてるんだ。
ものすごくイライラしてる。
それが分かるぐらい、直輝から向けられる視線が半端なく……怖い。
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