「っ、直輝、ごめ……」


「三月……」



自分でもバカだとう思う。


本当どうしようもないって。


……でも、頼れる先がもうここしかなかった。


後藤だとすぐに陽生達にばれちゃうのは分かりきってたから。



ほんの少しの間だけ。


そんな切羽詰まったぎりぎりの選択だった。




「…うっ……」


「……とりあえず中に入れよ…」



長い沈黙のあと、グイっと手を引っ張られた。


そして部屋に入り、たどたどしく一通りの説明をすると、部屋中に直輝の深いため息が響き落ちた。