そして次の日。


鳴らない携帯。


繋がらない果歩の声。


いったい俺は今まで彼女の何を見ていたんだろう。






そしてその日の昼。


マンションにたどり着いた俺に待っていたものは、何もない。


果歩だけの荷物が全て取り去られた容赦のないものだった。




ガランとした冷えた空間。


そしてテーブルの上に並べられた色とりどりの温かい料理。


そこに添えられた真新しい1枚の紙が余計寂しさと孤独を表しているようで。


俺は言葉を失い。それをゆっくりと目で追った。








まるで



真っ暗な闇の中に一人放り込まれたようだった。