(嘘と決別ーSide果歩ー)
その日、夕方近くに起きた私はそのまま陽生の病院へと足を向けた。
相変わらず何も食べられそうになかったけど、それでも重い足取りを隠すように私は陽生に笑顔を向けた。
「昨日は……ごめんね」
「……いや、俺も悪かったよ…」
心なしか少し元気がないような気がした。
私からすぐに目を逸らし、窓の外へ視線を移す姿になんとなく違和感を覚えてしまう。
「……陽生?」
「ん?」
「まだ……怒ってる?」
「まさか、もう何とも思ってないよ。少し寝たら気持ちもけっこうスッキリしたし」
そう言いながらも、やっぱりいつもの元気がないような気がした。
……本当に?
そう思うぐらい、嫌な感覚がして妙な寂しさを感じてしまう。



