そう、だけど……
言ってることは理解できるけど
「でもっ……」
「果歩、俺はあの人の都合のいい道具なんかじゃない」
「えっ」
「ましてやあの人の顔色を覗って自分を押さえるつもりもない。
俺は…、俺の人生は自分で決める。会社の為に、好きでもない女とは結婚なんかしねーよ」
じっと、怖いぐらいの視線を向けられて、私は何も言えなくなってしまった。
ビクッと震え、体が強張っていくのが分かる。
「もう言っても無理ならそれまでだろ。あっちがその気なら、こっちだってそれなりの行動に移させてもらう。そう、決めたから」
「………」
しーんと静まりかえって、背筋が凍る感じがした。
いいの?
本当にそれでいいの?
そう思いながら、目の前の真剣な瞳から目が……そらせない。



