甘い体温②・後編・


そう、だけど……

言ってることは理解できるけど



「でもっ……」


「果歩、俺はあの人の都合のいい道具なんかじゃない」

「えっ」


「ましてやあの人の顔色を覗って自分を押さえるつもりもない。
俺は…、俺の人生は自分で決める。会社の為に、好きでもない女とは結婚なんかしねーよ」



じっと、怖いぐらいの視線を向けられて、私は何も言えなくなってしまった。


ビクッと震え、体が強張っていくのが分かる。



「もう言っても無理ならそれまでだろ。あっちがその気なら、こっちだってそれなりの行動に移させてもらう。そう、決めたから」


「………」



しーんと静まりかえって、背筋が凍る感じがした。



いいの?


本当にそれでいいの?


そう思いながら、目の前の真剣な瞳から目が……そらせない。