甘い体温②・後編・


ドンと陽生の胸を叩いて険しい顔を向けた。


やっぱり切なくて、涙がこぼれ落ちそうになってしまう。


そして



「ねえ、本気で……どこかに行くつもりなの?」



どうしてか不安が止まらなかった。


きっとそれはこれのせい。


陽生に言われた「遠くに…」ってやつが気になってしょうがないんだ。



「本気で言ってるの?」


「て、言ったら果歩はどうする?このまま俺と一緒に来てくれるわけ?」



その言葉に一瞬たじろいでしまった。




「そりゃ……」



陽生なら。


陽生がそうしたいっていうなら、このさい天国でも地獄でも、どこへだってついてく覚悟はできてるよ。



だってないんだもん。


私には陽生以上に大事だって思えるものが何もないんだから……