甘い体温②・後編・


ギュッと抱きしめられて、思わず目を見開いた私。



「………」



うそ。



「それって、かけおちって……こと?」



そう言いながら急に心臓がバクバクとし始めた。


陽生の背中に手を添えながら、茫然と息を呑み込んだ私。



「ああ、そうだな。それもいいかもしれないな」



ドキンと、鼓動が大きくなった。



「えっと……」


「いやか?俺が椎名家の人間じゃなくなったら」


「えっ?」


「椎名っていう肩書きがなくなったらダメ?俺に興味でも薄れてく?」


「っ!まさかっ!」