好き……
そんな思いを込めて私も陽生を抱きしめ返していた。
なんだか言葉にならない愛しさがこみ上げてくる。
もう、このまま一つに溶け合ってしまえばいいのに……
ううん、いっそ形がなくなるまで溶けて、ずっとくっついていられたらどんなに幸せなんだろう。
そしたらこんなモヤモヤもなくなって、不安も消えて、難しいことは何も考えずにずっと一緒にいられるんじゃないのかな?
悲しい思いなんかすることなく、ずっと笑っていられるようなきがするのに……
「……果歩?」
「ん?」
そんな甘い余韻に浸ってると、なぜか陽生が私を抱いたまま起き上がり、真っ直ぐな瞳でこう言った。
「俺と、一緒にこのままどこか遠くに行っちゃおうか?」
「?」
一瞬その意味にすぐに気付けなかった。
……遠くに、行く?
思わず首を傾けながら、目の前の瞳に向かって疑問めいた視線を送る。



