甘い体温②・後編・


「てかただの取引先って、なんかさっきから一つ一つの言葉にトゲがあるよね……って、まぁいいや。言いたいことはなんとなく分かるよ。普通はそこのところは疑問に思うところだもんねぇ」



少し苦笑いを浮かべた宮川さんが、すぐにまた前を見つめて真剣な面持ちでこう言った。



「実はさ、この前たまたま聞いちゃったんだよね」


「……聞いた?」


「そう、社長が少し前にトイレでこっそり誰かと電話してるところ」


「えっ?」


「もう私には時間がないとか、持病がどうのとか、なんかそういう類いの話しをしてたからさ」


「うそっ……」


「だから本当だって、何やらけっこう深刻な感じだったから、俺もあの時はかなり驚いたりしちゃってさ」


「………」



信じられない。


本当に?


淡々と話す宮川をさんを見つめながら、まるで魂を抜かれたように言葉をな失っていく。