「てかただの取引先って、なんかさっきから一つ一つの言葉にトゲがあるよね……って、まぁいいや。言いたいことはなんとなく分かるよ。普通はそこのところは疑問に思うところだもんねぇ」
少し苦笑いを浮かべた宮川さんが、すぐにまた前を見つめて真剣な面持ちでこう言った。
「実はさ、この前たまたま聞いちゃったんだよね」
「……聞いた?」
「そう、社長が少し前にトイレでこっそり誰かと電話してるところ」
「えっ?」
「もう私には時間がないとか、持病がどうのとか、なんかそういう類いの話しをしてたからさ」
「うそっ……」
「だから本当だって、何やらけっこう深刻な感じだったから、俺もあの時はかなり驚いたりしちゃってさ」
「………」
信じられない。
本当に?
淡々と話す宮川をさんを見つめながら、まるで魂を抜かれたように言葉をな失っていく。



