そう言って宮川さんが私の体をゆっくり離す。
じっと顔を見つめられて、笑顔を見せられたけど、そんな言葉に騙されるほど私はお人好しなんかじゃない!
「そんな嘘信じな……」
「君、以外と用心深いね。……ふっ、でも人間それぐらいの固さがないと今の世の中は渡っていけないからねぇ。俺は好きよそういうの。すぐにだらしなく足を開く女よりも、ずっと魅力的で落としがいがあるってもんだ」
クスクスと楽しそうに口の端を上げて、私の頭をよしよしと撫でる。
終いには手慣れた感じにポンポンとされて、私はどうしようもない苛立ちを向けた。
「やめっ……」
「しっかし、君もやっかいな人に目を付けられたもんだね」
言葉を遮って、私をゆっくり立たせた宮川さん。
ちょうど通路の真ん中あたりだったのか、彼はそのまま私の腰に腕を回して何故か、壁際へと誘導し始める。
そこに見えた備え付けのソファー。
きっと彼の会社で作ったんだろうな。
って思うぐらいの上等な皮張りに座らされ、私は納得がいかないまま吐きそうな気分をグッと堪える。



