―――…
―――――…
「―――かほ」
「おい果歩!」
それから数時間後。
私は背中を叩かれて、ハッと顔を上げた。
見ると、目の前にはとても怪訝そうな顔をした陽生のドアップがあって
「え?ああ、ごめん。なんだった?」
私は我に返ったように今淹れたばかりのコーヒーを陽生に渡す。
ゆらゆらと熱い湯気が上がり、真っ白な天井へと昇っていく。
「どうした?さっきからボーっとして?なんか変だぞ」
そう言って、私が渡したコーヒーを何故かやんわりと付き返してくる陽生。
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