甘い体温②・後編・


「そ、れは……」



ドキリとした。


だって思いもしなかったその言葉。


急にそんなことを質問されて、不覚にも次の言葉に困ってしまった。



結婚。


将来。



て、なんだろう……。



私にとっての結婚って……


陽生にプロポーズされて、返事して。


嬉しくて、とても大好きで。


この人と、このさきずっと一緒に歩いていくんだって、ただ当たり前のように思ってたけど。


けど、それはあまりにも漠然で。


実際、将来が、結婚が何なのかなんて深く考えたこともなかったと思う。


そんなこと、今まで改めて真剣に想像したことなんてない。