甘い体温②・後編・


「いろいろ迷惑をかけたようだが、これもあと少しの辛抱だからよろしく頼むよ」


「はぃ……え?」


「じきにそんな関係も終わりを迎える」


「は?おわっ……」



そこまで言葉を向けられて、ようやく私はハッと違和感を覚える。



後少し。

終わりって……


そんな単語に急激に焦りを覚えた瞬間



「申し訳ないが、君には陽生と別れてもらう」


「えっ」


「こんな関係、綺麗さっぱり終わりにしてもらいたい」



なにもかもが遅かった。


何も言えず、何も聞き返すこともできないまま、お父さんは私の顔を鋭く見つめた。