どう、しよう……
予想以上だった。
こんな間近で、真っ直ぐ見つめられて、体が石になったみたいに動かない。
以前パーティーの時も思ったけど、今まで感じたことのないすごい存在感にもうすでに圧倒されてしまいそうだ。
「急にお呼び立てしてしまって悪かったね」
「……い、いえっ…」
物静かな声を向けられて、ピキンと背筋か固まってしまう。
ゆっくり近づいてくるその姿に、ハラハラと体全体で焦りを覚えていると
「まぁ、そう改まらずに一度そこに座りなさい」
そう言われ、私は「はいっ」とぎこちなくそこに腰かける。
光沢のある黒色のソファー。
本革のビシッとした高級感に、よりいっそう全身がガチコチになってしまう。



