『おめでとうございます。今ちょうど3カ月に入ったところですね。周期で言うと8週を過ぎた頃かしら』
先生に言われたばかりの事実を後藤に告げる。
正直実感なんてわいてこないけれど、……でも、なんだかとてもふわふわとして、どう表現していいか分からない気持ちだった。
「…そっ、か……」
「ヒック……」
後藤の問いかけに、泣きながら頷いた私。
ただ、泣けて、泣けて泣けて……
今まで味わったことない感覚にひたすら泣くことしかできなかった。
「……とりあえず、帰ろう、か」
後藤に手を引かれマンションに戻った私。
部屋に上がり、ソファーに座ったところで突然陽生から携帯に着信があった。



