甘い体温②・後編・


涙を拭い、クスリと笑って距離をとった。


さすがにそんな片手じゃ激しいことなんてできないもんね。



「ちょうどいい機会だから、これを期に一度性活環境を見直してみたら?」



あえて「性」のところを強調して言ってみた。


なんとなくこの雰囲気を壊したくて、ニヤリと意地悪く口の端を上げる。



「おまっ」


「いいじゃない、なんならここにいるかっわいい看護婦さんに癒してもらえばぁ?」



目を見開いた陽生にやっぱり笑いがこみ上げる。


クスクスと肩を揺らしてそんな陽生をみれば、目の前の眉間にあからさまに皺が寄っていく。



「俺は同業者に興味はねぇ」



そう言って焦る陽生がいつもに増して面白い、てか可愛い……


私はそんな陽生の腕をすり抜けて、そのままベッドから降りようとした。




「こら、待て!」


「やだ、ちょっとトイレ」


「話がある」


「えー、後じゃダメなの?」



そう言ってフワリ笑いながら振り返えると、何故かとても真剣な陽生に見つめられた。