「おいしいか?」
「おいしいに決まってるじゃん」
当たり前の答えを返すと、ぷっと陽生が楽しそうに笑った。
そしてそれを2、3回繰り返した後、けがのしてない方の手で突然私の手を掴み、勢いよく引き寄せた。
「果歩、隣においで」
そう言って抱き寄せられたのは何故かベッドの中。
「ちょっと!」と慌てる私を余所に、それは楽しそうに耳元に唇を寄せてくる。
「捕まえた」
「ちょっ……」
「果歩キスして?」
そんな言葉に顔を赤らめる。
入院してからというものずっとこの調子が続いていた。
暇だ暇だと理由を付けて、やたらと甘えてくるから正直困ってしまう。



