「ほら、果歩アーン、口開けて」 「は?何で?」 「食べさせてやる」 そう言ってニッコリ笑った陽生に思わず嫌な顔を向けてしまった。 「いや、いいから……」 「何でだよ」 「普通逆じゃない?立場的に私の方がするんじゃないの?」 「何?食べさせたいの?」 「ち、がうけどっ」 「じゃあいいだろ、ほら」 半ば無理矢理口の中に突っ込まれ、もぐもぐと何も言えなくなってしまった私。 もう、強引なんだから…… そうしかめつつも、甘い口当たりに顔の筋肉が緩み、何となく穏やかな気持ちにさせられた。