(やり切れない選択ーSide果歩ー)
全治3カ月。
それが陽生に下された診断結果だった。
右肩からひじにかけての痛々しい損傷。
そしてグルグル巻きにされた包帯の重さ。
それはどれも事故の怖さを物語ってる様で、私なんかはとてもじゃないけど心身穏やかではいられなかった。
「これでも全然軽い方なんだぞ」
泣きそうな私を見てそう言った陽生。
むしろ奇跡、あのぐしゃぐしゃの大惨事で即死にならなかった方がとても奇跡的なんだそうだ。
実際後から警察の人に見せられた証拠写真には、それは見事に形が変形したタクシーが写っていてゾッと身震いをしたほど。
「痛い?」
「まぁな」
苦笑いを浮かべた陽生に「そっか」と告げて切ったばかりのリンゴを差しだした。



