病院に着くと、すぐに私達を見つけた静香さんが駆け寄ってきてくれた。
「果歩ちゃん!未来ちゃん!こっちこっち。早く!」
そう言って連れて行かれたのは3階の病棟室。
シーンと静まりかえる廊下に私達の慌ただしい足音だけが響いていく。
それがなんだかよりいっそう不安をつのらせるばかりで、青白い表情の三月さんの手を思わずぎゅっと握りしめた。
「後藤……」
「ほら、三月さんしっかりして!行くよ」
病室の目の前まできて、はぁ……と深呼吸をして扉を開けた。
神にでも祈る気持ちで一歩足を踏み入れようとした瞬間
「陽生っ!」
私の手から三月さんの手が消えた。



