「はい、もしも………え?、……はい、はい、分かりました。あ、えっと場所は……はい。じゃあすぐにそちらに向かいます!」 ピッと電話を切った後藤が私の手を掴む。 「三月さん行くよ!」 俯いたまま、何も答えない私の腕をおもいっきり強く引っ張り上げた。 「とりあえず泣くのは後!いいから早く立って!」 そう言って乗せられたタクシー中。 何も言えず、体を震わせるしかできない私に変わって、後藤が運転手に行き先を告げた。 「桜井国立記念総合病院まで」