甘い体温②・後編・


電話に出るなり、尋常じゃない静香さんの叫び声が聞こえた。


驚いた私は勢いよく体を起こし、耳を傾ける。



「果歩ちゃん!いい?落ち着いて聞いてね。今警察から連絡があって陽生がっ……」


「えっ……」



次の言葉を聞いた瞬間、ガンッと後ろから頭を殴られたみたいに目の前が真っ暗になった。



一瞬にして頭の中が真っ白になって、力なく手から携帯が滑り落ちる。



「ちょっ、もしもし!果歩ちゃ……」


「ん……三月、さん?」



そんな私の異変に気づいたのか、モゾモゾと隣で身動きする気配。


のっそりと起き上った後藤がふいに私の顔を覗き込んでくる。



「おはよ……ん?何どうかしたの?」


「………」



放心状態のまま、何も答えない私に首を傾ける。


そして私の表情をじっと見つめるなり、えっと驚いたように目を丸くした。