電話に出るなり、尋常じゃない静香さんの叫び声が聞こえた。
驚いた私は勢いよく体を起こし、耳を傾ける。
「果歩ちゃん!いい?落ち着いて聞いてね。今警察から連絡があって陽生がっ……」
「えっ……」
次の言葉を聞いた瞬間、ガンッと後ろから頭を殴られたみたいに目の前が真っ暗になった。
一瞬にして頭の中が真っ白になって、力なく手から携帯が滑り落ちる。
「ちょっ、もしもし!果歩ちゃ……」
「ん……三月、さん?」
そんな私の異変に気づいたのか、モゾモゾと隣で身動きする気配。
のっそりと起き上った後藤がふいに私の顔を覗き込んでくる。
「おはよ……ん?何どうかしたの?」
「………」
放心状態のまま、何も答えない私に首を傾ける。
そして私の表情をじっと見つめるなり、えっと驚いたように目を丸くした。



