「何かあったの?」
後藤の優しい問いかけに、それから泣きながらさっきの出来事を話した私。
お客さん用のベッドに2人して横になって、たどたどしく会話をしているうちに、何故だか妙に恥かしくなった。
そう言えば、同性の友達とこんな風に一緒に眠ったことなんてなかったなって……
「なんか変な感じ……」
でも嫌じゃない。
それはきっと相手が後藤だから……
心から友達と呼べる存在は後藤が初めてだから、かな?
「へへ、改まってこういうシチュエーションになると、なんか照れるよね」
後藤も同じ気持ちらしく、ちょっぴり頬が赤かった。
「あ、でも修学旅行見たいでちょっと楽しいかも。後で枕投げなんかしちゃう?」
なんて言いながら、楽しそうに笑う後藤がやけに幼く見えて、いつのまにかぷっと吹き出し、涙なんか吹き飛んでいたんだ。
「あはは、そういうもんなの?私修学旅行とか今まで一度も参加したことないから分かんないや」
「えっ、そうなの!?」
驚いた後藤にスッと心が軽くなる。
それから他愛もない話しで盛り上がって、少し落ち着ついた頃、後藤が少し真剣な表情になって私を見た。