咄嗟に「・・・」っと無言になると、突然通話口の後ろの方から静香さんの声がした。
『陽生~そろそろ始まっちゃうよ……て、誰?』
『ああ、果歩』
『え、果歩ちゃん!』
その後すぐに貸して貸して、と何故か嬉しそうな声が聞こえ、静香さんがものすごいテンションで私の名前を呼んだ。
「やほ~果歩ちゃん、元気?てか2週間ぶり~」
きっと陽生から無理矢理携帯を奪ったであろう静香さんが、クスッと笑う。
「ごめんね、一人ぼっちにさせちゃって。明日にはちゃんと真っ直ぐ帰るからね」
「あ、はい…….」
「それより、お土産何がいい?」
「は?」
お土産……?
キョトンと返事をすると、やっぱり楽しそうな静香さんの声が続く。
しょうがないから、それにはいはいとぎこちなく答える私。
結局、それが数分ぐらい続いたあと
「あ、ごめん!そろそろ行かなくちゃ。また落ち着いたら連絡するね、じゃあ……」
プツッと通話が切れてしまった。



