甘い体温②・後編・


「陽生……」



顔を見た瞬間、ピキンと体が硬直てしまった。



い、いつの間に来たんだろう……


しかもいきなりの至近距離!?


見下ろされ、目があった私はドクンと大きく心臓が跳ねる。


そう言えば、今日まともに目を合わせるのはこれが初めてかもしれない。





「……ん?何だった?」



気まずさを感じながらも笑顔を向ける。


仕事帰りだからかな?


目の前の体から消毒の匂いが微かに香ってくる。



「ああこれ、濡れたタオル。今こぼれたジュース拭いたから」



そう言って目の前に湿ったタオルを差し出され、私はああ、と頷きそれを受け取った。



「拭いてくれたんだ。ありがとう」


「いや……」



そして再びくるっと背を向けた。


やばい、やっぱりまともに顔が見れないや。