な、何でよりにもよってこんなタイミングで!?
そう思ったけれど、そんなこと口にできるはずもなくて……
「……ん?どうかした?」
「いえ……」
ひたすら笑顔を向けて、平常心を保つのがいっぱいいっぱいの私。
隣の後藤も同じように引きつった笑顔を両手でパンパンと直してる様子だった。
もう、やめよう。
この際何も考えるのはやめよう。
そうだ、無になろう!
せっかく皆で集まったんだから楽しまなきゃ!
そう思った矢先……
「ああ、そうだ果歩ちゃん。もし万が一こいつ(陽生)に孕まされたりしたらいつでもうちの病院においでね」
ブハッ…!
そんなことを言うもんだから、我慢できず、とうとう私は勢いよく飲みかけのジュースを吹き出した。