「な、ないないない。それはないからっ!」



まさか!そんなこと……っ!


否定するように勢いよく目の前で手を振ると、今度は後藤が驚いたような顔になる。



「いや、三月さんテンパリ過ぎだから……」



慌てふためく私を見て後藤が若干引き気味に笑う。



「ていうか、三月さんこそどこからそんな自信が出てくるの?絶対にないって何か言いきれる確証とかあるわけ?」


「えっ……」


「例えばピルでも飲んでるとか、その他にも何か特別なことしてたりするの?」



その鋭い突っ込みにピタッと後藤を凝視した。


それは……




「特にはしてない、けど……」



だんだん自分の声がちっちゃくなっていくのが分かる。


テーブルの上でギュッと拳を作り、青ざめた顔を向けると後藤が少し呆れた感じで隣の椅子に腰掛けた。




「それって、普通の避妊だけってことだよね?」


「………」


「だったら、そんなの100%なんて言いきれないじゃない」