「……えっ、冷蔵庫??」



顔を歪めた私に、後藤が目をパチパチさせながら驚く。



「うん、なんか気持ち悪くなるような感じ」



ギュッと後藤の腕を掴みながら訴えると、後藤が素早く立ち上がって冷蔵庫を開けた。


……でも、すぐにまたパタンと閉じたと思ったら



「別に?特に変わった臭いはしないけど……、むしろうちより全然綺麗だし」


「だって……」



そんなはず……


確かにいつもと違う感覚がしたんだけど……


立ちあがり、もう一度確かめるとやっぱり気分が悪くなってその場にいられなくなってしまった。



「み、三月さ……」


「やっぱり、おかしいよ」



ダイニングテーブルの椅子に思わず腰かけ、はぁ…と息を吐く。


ムカムカと込み上げてくる気持ち悪さに、とっさに手に持っていたミネラルウォーターを口に含む。