そんな訳で……



「ほら、後藤も早く手伝ってよ!」



せめて、少しでもつまみになるもの用意しておきたいもんね。


少し焦りながら冷蔵庫を開ける私。


もうこんな時間だし、早くしないと間に合わないかも……



と、その時だった。





うっ……


突然胸のむかつきに襲われて、私はその場に立っていられなくなった。


そしてまた目の前がクラッと歪んでしまう。




……あれ?


おかしいな。


再びしゃがみ込んだ瞬間、後藤のビックリした声が飛んでくる。



「三月さん!?」



バタバタと、駆け寄ってきた後藤の腕を思わず寄りかかるように掴んでいた。



「ちょっ、大丈……」


「ねぇ、冷蔵庫なんか変な臭いしない?」



口を塞ぎ、顔を上げる。