甘い体温②・後編・


何て言うのかな?大人しそうに見えて、痛い所を容赦なくズバッと付いてくる感じ?


それでいて何考えてるのか分からないっていうか。


いまいち掴みどころがわからないタイプだと思う。


そんなことを考えながら、そのまま部屋まで行くと、すぐに後藤が私をソファーに座るように手を引いた。



「ところで、大丈夫?」


「ん?」


「まだ顔色悪いけど……」



私の顔色を覗いながら、冷蔵庫からミネラルウォーターを持ってきてくれた後藤。


私はそれを素直に受け取りながら「う~ん」と曖昧な返事しか返せなかった。



「たぶん軽い立ち眩みだと思う」


「立ち眩み?」


「なんか最近こういうのがよくあるんだよね?」



くらくらっとして、一瞬よろめく感じ。



気のせいかな?


あのパーティー以来、やたら体がふわふわとして気分が悪くなったりするんだよね。