(一宣戦布告ーSide果歩ー)
あの、波乱気味のパーティーから一週間が過ぎようとしていた。
あれからとくに変わったこともなく、落ち着いた週末を迎えようとしていた矢先の夕暮れ、その人物は突然目の前に現れた。
「こんにちは」
マンションの入り口で声をかけられ、振り返ってみると……
そこにはなんと、あの神埼ミサがニッコリ笑いながら立っていた。
「ふふ、お買い物の帰りですか?」
私の右手にぶら下がった買い物袋を見つめながら、クスッと笑ったミサさん。
ミサさんは白のロングカーデに、中は茶系のシフォンワンピースといったとても可愛らしい格好。
おまけに膝上まであるカーキ色のブーツがとても印象的で、まるでマネキンをそのまま持ってきたような完璧なスタイルだった。
「ど、して……」
さすがフッションモデル……と、思わず見惚れてしまいそうだったけれど。
そんなミサさんを見て、思わず立ちすくむ私。