「えっ…」
「つーか、あんまり可愛いことするなよ。てか俺をこれ以上喜ばせてどうするつもり？」
驚いた果歩の顎先を掴み、グイっとまた俺の方へと向かせた。
「そんな態度取られたら俺ますます調子にのるかもよ？」
クスッと笑い、そんな果歩へと一気に顔を近づける。
目を開けた瞳が不安げに揺れている。
あー…これは本気で、やばい。
そのまま感情に任せて一つキスをすると、ふわっと心地いい甘さが広がった。
「ひょっとして、俺ってめちゃめちゃ愛されてる？」
「なっ……」
調子に乗って目元にも軽くキス。
「ば、ばか！」
「おっ、やっといつもの果歩らしだが戻ってきたな。てかやばい、それ余計そそられるから」
「もう！」
だから、その顔は逆効果なんだって。
そう思いつつ、俺は少し真顔になって果歩の頬に手を添えた。
