「もっとよく見せて」
「―――っ」
その距離わずか数センチ。
少しだけ沈黙が流れ、お互い見つめ合ったままその甘い雰囲気に呑まれてく…
そして引き寄せられるようにそのままキス。
肩を自分の方へとより引き寄せて、後頭部にまとめられた髪の束を手探りでそっとほどけば果歩が苦しそうに声を上げた。
「ん……」
そして俺に寄りかかるようにして、胸元をぎゅっと掴んでくる。
甘い……
なぜだかそれがいつも以上に甘く感じた。
果歩から香る優しい香水に酔わされて、そして惑わされて、あっという間に俺の意識は目の前の果歩一色に染まっていく。



