ガチャリ、お目当ての場所までたどり着くと、俺はすぐに果歩をベッドに座らせた。
「ちょっ……」
そして慌てる果歩の横を陣取って、その華奢な肩を素早く抱き寄せる。
「体調は?気持ち悪いのはもういいのか?」
「あ……」
そう言えば……
とでも言いたげな表情を浮かべた果歩に思わず笑みが漏れた。
「……たぶん」
「たぶん?」
「……うん、なんだかもうすっかりいいみたい」
「どれ?」
わざとらしくそう告げて、果歩の顎のラインを指でなぞり、そっと確かめるように上を向かせた。
その瞬間、少し潤んだ瞳とぶつかって、なんとも言えない感情が込み上げる。
「あ……」
「ん?」
そんな俺の行動に、思いっきり意識した果歩の声。
ニヤッと顔が緩む。
俺はたまらず顔を近づけて……



