「悪いけど、絶対別れたりなんかしないからっ!」
声がかすれる。
言いながら、うっ…っと声が出なくなっていくのが分かる。
知らなかった。
自分んがこんなに熱い思いを秘めていたなんて、こんなに聞きわけがない人間だったなんて思わなかった。
だって、好きなんだもん。
目の前の陽生が、目の前の温かい存在が。
好きで好きで、どうしようもないほど愛おしいんだもん!
「絶対このまま離れたりなんかしな……」
そう言おうとした瞬間、体がビクッと震えた。
ズルズルとその場にしゃがみこみそうになった私を、ぎゅっと温かいぬくもりが包み込んだから…



