甘い体温②・後編・


「ねぇ、陽生!」



ピタッと動きを止めた陽生の腕をぎゅっと掴む。



それに……


さっきホテルを出る瞬間、ほんの一瞬見えたお父さんの顔がとても怖くて、尋常じゃないほどの不安が込み上げてきた。



「ねぇってば!私なら一人で大丈夫だから、このままタクシー乗って帰………」



シートベルトを外し、ドアの取っ手を掴もうとした瞬間、ガチャンと、ロックのかかる音がした。


ビックリして振り向こうとしたら、突然横から手が延びてきて、グイっと体を引き寄せられた。




「ひゃっ………んっ」



そのまま唇を塞がれる。


驚いて目を見開くと、目の前には陽生の顔があって、体はあっという間に腕の中だった。



「や、ちょ、ちょっとまっ……」



強引に口付けられて焦る私。


ギュッと抱き締められる感覚に一気に頭が真っ白になった。