甘い体温②・後編・


「大事な話がある」


「だから無理だって言ってんだろ」



もう一度無表情でそう告げたお父さんに、陽生が不機嫌っぽくそう言った。


かなり苛立った声だった。



「ったく……、お前と言う奴は何度言ったら分かるんだ。たまには素直に親の言うことが聞けないのか?」


「は?聞けるわけねーだろ。つーか何度言われても変わんねぇし、俺はあんたの言いなりになるつもりはない」



ため息を吐いたお父さんに、陽生がビシッと一言。


少し大きめの声だったからか、周りの人達が何事かと視線を寄せてくる。



「はぁ……その性格、いったい誰に似たんだ」


「間違いなくあんたじゃないことは確かじゃね?」



うわっ、そんな状況にさらに一言。


お父さんの眉がピクリと上がったのが分かったけど、そんなことはお構いなしに陽生はそのままホテルを出ようとする。