「大事な話がある」
「だから無理だって言ってんだろ」
もう一度無表情でそう告げたお父さんに、陽生が不機嫌っぽくそう言った。
かなり苛立った声だった。
「ったく……、お前と言う奴は何度言ったら分かるんだ。たまには素直に親の言うことが聞けないのか?」
「は?聞けるわけねーだろ。つーか何度言われても変わんねぇし、俺はあんたの言いなりになるつもりはない」
ため息を吐いたお父さんに、陽生がビシッと一言。
少し大きめの声だったからか、周りの人達が何事かと視線を寄せてくる。
「はぁ……その性格、いったい誰に似たんだ」
「間違いなくあんたじゃないことは確かじゃね?」
うわっ、そんな状況にさらに一言。
お父さんの眉がピクリと上がったのが分かったけど、そんなことはお構いなしに陽生はそのままホテルを出ようとする。



