私が居るから思うように動けないんじゃ…
そう思った私はすぐに陽生の胸を押して離れようとした。
「私、帰る」
そう言って、素早く陽生から離れて立ち上がった。
本当は、それ以前にやっぱり今は一人になりたいってのもあった。
この空気にどうしても馴染めなくて、少しでも早くここから出たいって言うのが本音だった。
「このまま一人でタクシー乗って帰る。だから陽生はお父さんの所に行って」
「えっ……」
「もう私は大丈夫だから。ちゃんと話しをしてきなよ。普段あんまり話せないんでしょ?」
言いながら、驚く陽生に笑顔を向けた。
たぶん、思いっきり作り笑いになっちゃったかもしれない。
それに、正直また陽生がミサさんと一緒にって言うのは本当のところは嫌だけど。
……でも、それでも今は一人になりたいって気持ちの方が強いから……



