――――…
「かーほ、何見てんの?」
後ろからやんわり抱きしめられて、私は動かしていた指を止めた。
陽生の手が、スルリと私の手を掴み、顔を覗きこんでくる。
「あ、ちょっと…」
クスッとこめかみにキスをされて、私は思わず肩をすくめる。
持っていた携帯を落としそうになって、慌てて上半身ベッドから起き上がった。
「もう、せっかくメール見てたのに、危ないでしょ?」
言いながら、ズルズルと生まれたままの裸をシーツで胸まで隠せば、陽生がん?と顔を近づけてくる。
「何、メール?」
「そう、優からの」
頷いて、持っていた携帯を陽生の目の前に差しだせば、「ああ」と陽生は納得したように微笑んだ。