「そんなに一人だと落ち着かない?それとも陽生が隣にいないと何かまずいことでもあるのかしら?」
「えっ……」
「って言うか、それ以前にその呼び方やめてくれる?その、お姉さんって言うの。私はあなたのお姉さんになったつもりはこれっぽっちもないんだけど」
思わずギョッとした。
グサッと一喝したような鋭い眼差し。
隣で見てるこっちがゾッとするような……
こんな静香さんの冷たい顔初めて見た気がする。
「あ、ごめんなさっ……」
案の定、ミサさんの声が青ざめていくのか分かる。
なんだか聞いててちょっと可哀想なような?
とにかく怖くて、異様な緊張感が漂ってくる。
「……で?用件は?一応一通りの挨拶は済んだはずだよね?それともまだ何かやり残したこととかあった?」
そんな緊迫感に囲まれていると、今度は陽生がそう言った。
相変わらず私を強く抱き締めたまま、ミサさんに向ける声だけはそっけない。



