甘い体温②・後編・


「おい……」


その言葉に思わず視線を隣にやると、とても気まずそうな陽生と目が合った。



そっか、途中で抜け出してきてくれたんだ。


あの後、私がトイレに閉じこもってる間にそんなことが……



なんだかとてつもなく罪悪感に襲われた。


余計顔が合わせられなくなって



「ごめんなさい……」



陽生から顔を逸らして俯くと、すぐに優しく肩を抱き寄せられた。



「別に謝らなくていい。こうしてちゃんと見つかったわけだし……
でもただ、携帯にだけは出てほしかったけどな。まぁ、出るに出れない状態だったみたいだから仕方ないけど」



違う……


出ようと思えばいつだって出られたんだよ。



ずっと避けてたから。


会いたくないって、いつもだったら嬉しいはずなのに。


今だって、できれば会いたくなかったって、一人になりたいって、心の中ではぐちゃぐちゃと嫌な思いが巡ってる。