「おい……」
その言葉に思わず視線を隣にやると、とても気まずそうな陽生と目が合った。
そっか、途中で抜け出してきてくれたんだ。
あの後、私がトイレに閉じこもってる間にそんなことが……
なんだかとてつもなく罪悪感に襲われた。
余計顔が合わせられなくなって
「ごめんなさい……」
陽生から顔を逸らして俯くと、すぐに優しく肩を抱き寄せられた。
「別に謝らなくていい。こうしてちゃんと見つかったわけだし……
でもただ、携帯にだけは出てほしかったけどな。まぁ、出るに出れない状態だったみたいだから仕方ないけど」
違う……
出ようと思えばいつだって出られたんだよ。
ずっと避けてたから。
会いたくないって、いつもだったら嬉しいはずなのに。
今だって、できれば会いたくなかったって、一人になりたいって、心の中ではぐちゃぐちゃと嫌な思いが巡ってる。



