「静香か」
その言葉にすぐに相手が誰なのか分かった。
でも、静香……さん?
「ああ、俺だ、お前今出られるか?そうだ。悪いけどついでにミネラルウォーターを持って来てほしい。ああ、出来れば早く。そう、場所は……」
ピッと電話を切った陽生が再び私の顔を覗き込む。
「すぐに静香が来てくれるから」
「えっ……」
「吐いたあと何も飲んでないだろう。軽く脱水症状が出てるから、少し水分取った方がいい」
陽生が私の頭を撫でる。
そのまま手首の脈を測り始めながら、すぐに険しい表情に顔を歪ませた。
「脈も少し早いな……」
「………」
「とりあえず横になれる場所に移動しよう。立てるか?」



