その瞬間、自分が悪いことをしたかのようにドッと押し寄せてきた激しい動悸。
思わず固まり、そこから一歩も動けなくなってしまった。
だって、この声が誰のものなのか考えなくてもすぐに分かってしまう。
振り向かなくたって、後ろから近づいてくる足音が誰のものなのかはもう一目瞭然。
「果歩!」
「――っ」
後ろから腕を捕まえられて、グルッと向きを変えられる。
力強い腕と声に引き寄せられて、一気に緊張が高まった。
「陽……」
「やっと見つけた。てか果歩、お前今まで何して……、つーか探した!携帯繋がらないし、マジで焦ったんだけど!」
グイっと引き寄せられて、そのまま強く抱きしめられた。



